要注意!金・プラチナを売る時、貴金属のグラム単価の高さで決めていませんか? 本当に高額買取出来るお店を見極めるためのポイントをご紹介
グラム単価が高いお店ほど高く買取が出来る?
貴金属ジュエリーのお買取に関してよくあるご質問の一つに、
「金1gの買取金額はいくらでしょうか?」
「今日の18金1グラムの価格を教えてください」
といった、金やプラチナのグラム単価を聞かれるご質問があります。おそらく、買取専門店などのサイトで、金のグラム単価を掲載しているのをご覧になって、それらと比べて高いか安いか判断されたいのだと思います。
当店も、貴金属買取を行なっている他店の動向はしっかりチェックしておりますが、最近は金やプラチナの1g単価をとても考えられない高値で掲載している業者が目立つようになりました。
まず初めにお伝えしておきたいのが、貴金属ジュエリーは、”金やプラチナのグラム単価“だけを元にして買取金額を算出できるほど簡単なものではありませんという事です。ジュエリーは、金相場、宝石相場、ブランド相場、中古ジュエリー相場など、様々な相場価値が絡み合った品物です。その内の一つに過ぎない、金相場のグラム単価だけを元に算出した買取価格には、とてもジュエリー本来の価値を反映しているとは言えません。
全く価値の分からない不要なジュエリーを持っていて、どこで売ればいいか迷った時、”グラム単価“という分かりやすい物差しがあれば、お客様はさぞ安心されることでしょう。
しかし、その物差しだけを元に買取店を選ぶと必ず損をします。いえ、大抵の人はわざわざ、もう売ってしまった後に、自分が間違った選択をしたかどうかなんて確認したいと思わないので、損したことにすら気づかないでしょう。実際には地金部分以外の価値などほとんど付けられていなかったとしても、”グラム単価“という物差しだけで考えて「高く売れたんだ」と錯覚してしまいます。
しかし改めて述べますが、それはとても損なことです。本当にジュエリーの価値を見られるお店に持っていけば、もっともっと何倍も高く売れるのです。ですので、今まさに、売りたいジュエリーをお持ちでこのページをご覧いただいているのであれば、是非これから述べることを「本当の高額買取」を実感するための判断材料にしていただければ幸いです。
グラム単価だけを元に買取価格を決定することは可能だが…
冒頭で「ジュエリーはグラム単価だけを元に買取金額を算出できるほど簡単ではない」とお伝えしました。さらにそれは、金相場以外にも様々な相場価値が絡み合っているためであることもご説明しました。
インゴットのように、一つの素材から出来ていて、どれも同じ形をしている製品であれば貴金属相場だけを参考に買取価格を導き出すことは容易です。しかし例えば、同じK18で出来たジュエリーといっても、ジュエリーは製造地、時代背景、デザインなどによって価値が大きく異なります。さらにそこに、ダイヤ、ルビー、サファイヤ、エメラルド…などの宝石が加わってくると、とても貴金属相場だけでは手に負えません。
ジュエリーの価値を見極め、正しい買取価格を出すことはジュエリーに関わるあらゆる相場を知る必要があり、多くの知識と経験を要します。当然、世の中にある貴金属の買取店全てに、ジュエリーの価値を判断できるスタッフが存在するなどということはあり得ないわけです。
そのため、そのような(ジュエリーをきちんと見ることが出来ない)買取店では、グラム単価だけを元にジュエリーの価値を算出するほか無く、例えば次のような計算方法で価格を出しているようです。
- 0.3ct〜1.0ct未満のダイヤが付いたジュエリーなら
- (金のグラム単価 + 600円) × 重量 = 買取金額
- 1.0ct以上のダイヤが付いたジュエリーなら
- (金のグラム単価 + 900円) × 重量 = 買取金額
このように、単純に「グラム単価 × 重量」では無く、宝石の重さ(Carat)などに応じて「+600円」や「+900円」といった色を付けることで、グラム単価以上の価値が付いていると錯覚させるわけです。実際のところは、グラム単価に「+600円」や「+900円」などしたところで、宝石の本当の価値を反映できているわけがありません。ダイヤ一つとってみても、同じ形同じ重さであったとしてもその価値は全く異なるのです。
このような計算方法で買取価格を出せれば、お店側はジュエリーに精通したスタッフを用意する必要もなく、さらに、ジュエリーの本当の価値より相当低く買い取れるので儲けも多くなります。お客様の目の届かないところでそいういった調整を行い、その分、目に見えるところでは、“グラム単価“を高く表示することで、ジュエリーにあまり詳しくないお客様に”グラム単価“という分かりやすい物差しを与え、その物差しで買取店を比較させようしているのです。
ジュエリー買取で、正当な価格が付けられているかどうか判断するためには…
もし、ここまで読まれてもまだ、そのようなグラム単価を高く表示しているお店に行って、自分の目で判断したいと思われるのであれば、以下のようなチェックポイントを頭に入れておくと良いかもしれません。
- ジュエリーの重さを目の前で量ってくれるか
→見えないところで量られると重さを誤魔化されていても分かりません - 宝石の重さを1ct = 0.2gで正確に計算してくれているか
→グラム単価が適用される地金部分のおおよその重さは、全体の重さ – 宝石の重さで出ます。 - 一粒が大きいダイヤ、透明度の高いメレダイヤ、価値のある色石などをきちん正確に査定して価格にプラスしてくれているか
→宝石を見ることが出来ない買取店は、ここにきちんと価格を付けないことで利益をかさ増ししています。 - ジュエリー市場で人気のあるデザインや、まだまだジュエリーショップに並んでいるような現役デザインなどであれば、きちんとデザイン料をプラスしてくれているか
このような点を確認することで、そのお店が適正な価格を付けてくれているか判断することが出来ます。…出来ますが、ジュエリーについてあまり詳しくない方は、一つめの「目の前で量ってくれるか」というポイント以外は正解がわからないので判断が難しいと思います。
例えば、二つめの「宝石の重さを1ct = 0.2gで計算してくれているか」については、そもそも自分が持っているジュエリーに付いている宝石が何ctあるか知っておかなければいけません。基本的にジュエリーであれば、付いている石のCarat数はジュエリー自体に刻印してあるのですが、その刻印がメインの石だけのものか、周りに付いている脇石のCarat数も刻印されているのか、などはジュエリーによって異なるので刻印だけを頼りにすることは出来ません。
また、三つめの「宝石に正確な価値を付けてくれているか」については、判断するためには自分も宝石の正確な価値を分かっていなければならず、それが分かればそもそも、グラム単価を異常に高く表示しているお店は何かおかしいと気付くので、そこで売ろうとは思わないはずです。
ここで、宝石の価値に関して一例を挙げると、ダイヤモンドはその色も価値判断の一つで、基本的に、無色透明であるほど価値が高く、逆にイエローが強くなるほど価値は下がります。イエロー以外にもブラウン系や人工的に色を付けた(トリートメント処理された)ダイヤなどもそれぞれ価値が異なります。
さらに、ダイヤモンド以外の宝石の場合、ダイヤの「4C」のような国際的に統一されたグレード基準が存在しませんので、生の相場を知らないと価値を見極めることは出来ません。
このように、グラム単価を高く表示している買取店がジュエリーに正当な価値を付けてくれているかどうかチェックしようと思っても、自身もよほどジュエリーに詳しくなければ判断できないのです。
100%、そういったお店が不当に安い値段で買い取るわけではないと思いますが、当店が実際に調査した限りでは、グラム単価の高さをアピールしているお店はどこも、ジュエリーに実際より相当低い価格を付けました。
当店の場合、新品の宝石店が本業で、買取サービスは当店の存在を知っていただき、いつの日かジュエリーが必要な場面が訪れた時に、当店を選択肢に入れていただければという想いで行なっているので、買取ではあくまで「お客様にご満足いただくこと」を主目的として、利益を求めることなくギリギリまで高額な買取価格を出すことが可能です。
しかし、買取が本業の買取店の場合、企業を経営していくためには買取サービスで利益を出す必要があります。それは、施設の維持費や人件費、宣伝広告費など様々な経費を考慮した上でのことです。そういう買取サービスに対する立場の違いを考えた時、ジュエリーの買取において、当店より高値を出せるとは考えにくく、ましてやホームページでアピールしているような異常に高いグラム単価で、本当に買い取れるお店が存在するとは到底思えません。
それでもグラム単価の高さに魅力を感じられる方は…
ここまで様々な角度から、ジュエリーを売りたい方が、グラム単価の高さをアピールしているような買取店で知らないうちに損をしないようにと説明を尽くしてきましたが、それでも自分の身で体感しないと気が済まないという方もいらっしゃるでしょう。そういう方は、実際に持って行かれてみると良いと思いますが、その際、上で述べたようなチェックポイントを、査定してくれるスタッフに直接質問してみることをオススメします。人は、自分が詳しい分野に関する質問をされれば話したくなるものですから、その買取店のスタッフが本当にジュエリーを見ることが出来るならきっと熱く答えてくれるはずです。
ディアスワタナベの無料査定では、疑問に思われた事には全て丁寧にご説明させていただきます。
最後までご覧いただき誠に有難うございます。この文章がわずかでも、売りたいジュエリーをお持ちの方のお役に立つことができればと願っております。